秋深し 初めて恋した 本への思い うえの塾 福井

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秋深し 初めて恋した 本への思い うえの塾 福井

2020/10/15

 みなさんにとって、人生で初めて心に残った本はなんでしょうか。
先日のことです、書店のご主人が2冊の本を持って、話しかけてくださいました。「何年生対象でしたかね」私は2年生と3年生だと答えたら、「あら、ではちょっと早いねえ」と手にした本を戻そうとしました。私はその本が気になりタイトルに目をやりました。その瞬間、胸がときめきました。期せずしてその本は、私が小学4年生の時、小学校の図書館から借りた2冊の本だったのです。2冊同時に借りました。夏休み前だったと記憶しています。家に帰ってその1冊を読み始めました。余りの面白さに、食事やお風呂をせかす母の声も疎ましく思うほど、夢中になったことを覚えています。

 それは、『ふたりのロッテ』と『秘密の花園』でした。本を返却するまでの間2度、3度と読み返し、空想の世界を膨らませ、本の楽しさを十分味わうことができました。それからの私は、図書館に行き、好きな本に出会えることを信じて、読書に夢中になったものです。

 さて、みなさんはどうでしょうか。初めて夢中になった本は何でしょうか。それはいつだったでしょうか。まだ運命の本と出会っていないのなら、いつか出会うであろう素晴らしい本がきっとあなたを待っていることでしょう。季節は秋です。秋の夜長、虫の声に耳を傾けながら、日頃の忙しさを少しだけ忘れて、本を片手に、子供の頃のようなわくわくする感覚を、もう一度味わってみてはいかがでしょうか。
 

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